診療科

整形外科

 整形外科とは人が立ち、歩き、手を使うのに必要な運動器のさまざまな障害に対応する科です。
 

 具体的には四肢の関節の障害(変形性関節症や関節リウマチ、軟骨、靭帯損傷など)、骨の障害(骨折、骨粗しょう症など)、脊椎の障害(腰椎椎間板ヘルニア、頸椎症など)末梢神経の障害(肘部管症候群、手根管症候群など)、軟部組織の障害(スポーツによる筋腱の損傷、軟部腫瘍など)が主に治療の対象となっており非常に幅の広い分野です。当院では脊椎疾患や外傷外科を専門にする医師がおり、多くの脊椎疾患、外傷疾患の患者様が保存治療や手術治療を受けておられます。

特長

脊椎外科

高齢化社会とともに年々脊椎の病気を持つ患者様は増えております。2005年に大阪市立総合医療センターで数多くの脊椎手術を手掛けた松田英樹医師が当院に赴任されてから脊椎外科の専門診療を開始し、脊椎外科手術に積極的に取り組んでおります。なかでも顕微鏡を用いた、各種の特殊なレトラクターを使い分けて行う低侵襲手術が特徴です。個々の症例をグループ全体で検討を行い治療法を決定しています。2018年度の脊椎手術件数は253例でした。


低侵襲手術を行うために重要なことはまず正確な診断を行うことです。当院では画像診断の際に高解像度のMRIやCTの多面的再構成像を用いています。


一般的に内視鏡下手術が低侵襲手術の代表として扱われておりますが後方からの手術では通常筒型の開創器を挿入して行います。われわれはこれと同様の筒型の開創器を用いて手術用顕微鏡下に覗き込んで行っており、手術創のアプローチ、展開の侵襲は内視鏡で行うのと同等といえます。むしろ顕微鏡で行う方が直視下に拡大して立体視できるため解剖学的3次元把握が容易となります。低侵襲手術手技の鍵となるのは小切開で術野を確保できる開創器にあると考えており様々な手術部位や術式に対応できるよう筒型開創器以外にも最適な開創器を使い分けて低侵襲手術を実施しています。その結果として患者さんの術後の回復も早く、長期的な症状の改善が期待できます。


また低侵襲手術のみでは対応できないような、脊椎の支持機構が破綻した疾患、たとえば高度な脊椎すべり症、脊柱変形、脊椎腫瘍、脊椎骨折などに対しては個々の症例に応じた脊椎の矯正および脊椎固定術による脊椎再建術を行っています。


手術室の光景

脊椎外来のお知らせ

 
朝診 9:00-12:30 河野 - 前野 - -
前野(予約制) - - - -
昼診 14:00-16:00 - - - 河野(予約制)  

当科で行われている主な脊椎手術(クリックすると説明のページが開きます)

低侵襲手術


中侵襲手術


脊椎固定術

年間手術件数 (2018年度 / 合計:794例 )

脊椎外科(河野浩・前野考史)

上位頚椎 2件
頚椎前方固定 8件
頚椎後方固定 3件
頚椎後方除圧 39件
胸椎後方除圧 11件
胸腰椎後方固定術 10件
腰椎後方除圧 76件
腰椎ヘルニア摘出 68件
腰椎後方椎体間固定 13件
胸腰椎前方後方同時固定 7件
胸腰椎椎体骨折(BKP) 11件
脊髄腫瘍 5件
合 計 253件

手外科(山本研)

ばね指・ドケルバン病 21件
骨折・脱臼・靭帯損傷 156件
腱損傷(腱移行、腱移植) 9件
末梢神経障害(手根管症候群・肘部管症候群) 35件
切断指再接着 0件
腫瘍と類似疾患 12件
関節変性疾患 17件
抜釘症例 34件
合 計 284件

人工股関節置換術(THA)とは

人工股関節置換術は変形した骨を切除して人工の関節に置き換える手術です。人工股関節はカップ(骨盤側の受け皿)、ボール、ステム(大腿骨側の固定部分)からできていて、股関節の痛みを軽減する効果があります。骨への固定はセメントを用いる方法と用いない方法があり、骨の状態に応じて使い分けています。摺動部分には摩耗に対して有利であるセラミックを用い、長期間の使用に耐えられるようにと考えています。
しかし、長期間の使用による摩耗などの原因によって人工股関節がゆるんでくる場合があります。そのような時には人工股関節の入れ替え手術(再置換術)が必要となります。


当院のTHAの特徴

低侵襲手術(MIS: Minimally Invasive Surgery)と前方アプローチ(DAA: Direct Anterior Approach)

本院では従来に比べて小さな皮膚切開で手術を行う低侵襲手術法(MIS)を行っています。この手術法では単に皮膚切開が小さいだけではなく、腱や筋肉の切開も少なくすることができます。したがって、手術後の回復も早く、早期からリハビリテーションを行うことができます。術後2日目から車いすに乗る練習が始まり、続いて歩行練習に移ります。当院ではリハビリテーションを行う病棟がありますので、退院後の日常生活や仕事が心配なく行えるよう術後3週間のリハビリテーションプログラムを組んでいます。 また著明な変形がなければMISの中でも特に筋肉や腱を切らないで手術が行える前方アプローチ(DAA)を用いて手術を行っています。DAAでは術後疼痛が少ない、手術した脚で踏ん張りやすいなどのリハビリテーション的なメリットの他に、脱臼しにくいというメリットもあります。


脱臼に対する対策:Dual Mobility Cup

人工股関節置換術において脱臼は大きなトラブルのうちの一つです。脱臼に対する対策としては手術法の工夫、的確なインプラントの設置、患者さんへの生活指導などが行われています。本院ではさらに脱臼しにくい構造を持ったインプラントを使用することによって、より安全な人工股関節を目指しています。
Dual Mobility Cupは1975年にフランスで開発されたシステムで大きい摺動部と小さい摺動部を持つことによって可動域が大きくなり、脱臼しにくくなっています。本院では主として脱臼のリスクが高いと考えられる患者さんに使用しています。


二つの摺動部を持つので可動域が広く脱臼しにくい


人工膝関節置換術(TKA)とは

変形性膝関節症、関節リウマチなどの進行した膝関節障害に対して、変性した大腿骨と脛骨の骨軟骨を切除し、金属やセラミック製の人工関節コンポーネントを設置し、拘縮した軟部組織のバランスを調整し、下肢のアライメントを矯正する手術です。


当院のTKAの特徴

  • 低侵襲(MIS)手術、トランサミンの使用によって術中出血を極力抑えた手術となっていますので、自己血輸血は不要となっています。
  • 術後の痛みが少ない:麻酔科管理による硬膜外や大腿神経ブロック、術後の関節内注射(カクテル療法)を併用することにより、従来と比べて術後の疼痛は極めて少なく、これによりリハビリの介入がスムーズになっています。術後3週間での退院を目安にリハビリを進めています。
  • 患者さんの年齢、ADL、ニーズを考慮し、それに合わせたインプラントの選択(セラミック、PS、CS、拘束型インプラントなど)を行っています。
  • 最新医療としてナビゲーションシステムを用いたより正確なインプラントの設置を行っています。

当院のTKAの特徴

  • ジンマー・バイオメット社の「KneeAlign2」は、手術時に膝に取り付け、上下左右に動かすだけという簡易な作業で、内蔵の高感度IMU(慣性計測装置)が骨の軸を把握し骨を切る最適な角度を割り出す、小型でシンプルな人工膝関節置換術用ナビゲーションシステムです。
  • 術前に追加のX線画像、MRI画像、CT画像撮影が不要です。
  • 従来品の大型ナビゲーション(CAS)ように外部機器と接続することなく、手術中に豊富なデータがこの手のひらサイズの機器から得られます。

診療スケジュール

 
朝診 9:00-12:30 1 橋村
(受付11:00迄)
橋村 竹内 辻尾 1週
馬野
2~5週
髙橋(佳)
2 福山 担当医
(受付11:00迄)
竹内 1・3・5週
岩前
2・4週
福山
山口(康)
3 山本(研) 松田 前野 - 岩前
4 河野 - - - -
外科
外来
前野 - - - - -
昼診 14:00-16:00 3 - - - 山本(研) 中澤
(17:00~18:00)
-
4 - - 松田 河野 - -
夜診 18:00-20:00 1 交代制 交代制 交代制 交代制 交代制 -
2 交代制 交代制 交代制 交代制 中澤 -
3 交代制 - - - - -

※(予約診) *(脊椎)  *(関節) (2020.7.1.現在)

担当医師のご紹介

【部長】
河野 浩 
こうの ひろし

日本整形外科学会整形外科専門医
日本整形外科学会認定リウマチ医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
日本脊椎脊髄病学会認定脊椎脊髄外科指導医
*臨床研修指導医

中部日本整形外科災害外科学会評議員
大阪市立大学臨床教授

【副部長】
楊 裕健
よう ひろたけ

日本整形外科学会整形外科専門医
日本人工関節学会認定医
*臨床研修指導医

【副部長】
山本 研
やまもと けん

日本整形外科学会整形外科専門医
日本手外科学会専門医
*臨床研修指導医

【副部長】
前野 考史
まえの たかふみ

日本整形外科学会整形外科専門医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
日本脊椎脊髄病学会認定脊椎脊髄外科指導医
日本スポーツ協会公認スポーツドクター
*臨床研修指導医

岩前 真由
いわまえ まさよし
竹内 弘之
たけうち ひろゆき
橋村 剛
はしむら つよし
福山 建太朗
ふくやま けんたろう