診療科

腎臓内科

 石切生喜病院の腎臓内科は、2015年11月に新設された診療科です。最初は常勤医1人でスタートしましたが、年々増員され、2019年には5人体制(うち1人は出産休職中)で診療を行っています。

 専門診療科として、腎臓という1つの臓器疾患を診るのではなく、全身的な視野から腎疾患をとらえることを信条とし、他の専門診療科とも共同で診療を行っています。そして、健診で発見される検尿異常から、急性・慢性の腎炎やネフローゼ症候、糖尿病性腎臓病、腎硬化症、多発性嚢胞腎など、腎臓病の診断・治療・管理に幅広く対応しています。

 診療手段として、腎生検、超音波を含む画像検査、血液生化学・尿検査など、病理的診断はもちろん生理的診断も駆使して的確な診断をし、最良の治療法を選択して腎疾患の治癒あるいは進行抑制に務めています。すなわち、蛋白尿・血尿の時点で、適応があれば安全且つ積極的に腎生検をし、腎炎・ネフローゼの多くを治癒可能に導いています。しかし、不幸にして腎不全に陥った患者さんには保存療法を行いつつ、終末期に至った場合、透析療法(血液あるいは腹膜透析)を導入します。そして、患者さんの希望があり可能な場合、腎移植にも繋げています。また、血管炎など難治性疾患に対する血漿交換や吸着療法など、特殊血液浄化療法も行っています。

 腎臓は、体液・循環調節を行う大切な臓器であり、高血圧の原因臓器でもありますので、高血圧の精査やコントロールも行っています。



地域医療の先生方へ

 石切生喜病院の腎臓内科は開設してまだ数年ですが、大阪慢性腎臓病対策協議会 (O-CKDI) のメンバーとして参加し、慢性腎臓病(CKD)対策の啓蒙と診療連携に力を入れています。おかげで、近隣の地域医療の先生方からの紹介症例も増えてきています。蛋白尿や血尿などの精査目的でご紹介いただいた患者さんについて、診断や治療の方向性が決まれば、再び紹介医の先生に診療いただき、必要に応じて共同で診療継続させていただきたいと存じます。

特長

診療実績

外来および入院診療

腎臓内科の外来診療は、月曜~金曜日の午前診と、月曜および水曜日の夜診を行っています。入院診療については、割り当て病床数10床のところ、変動があるものの常時15~25名の入院症例があり、腎炎や糖尿病性腎症はもちろん、電解質異常や血管炎など腎臓に関わる多くの疾患に対応しています。

腎生検について

蛋白尿や血尿を呈し、確定診断が必要な患者さんには、積極的かつ安全に腎生検を行い、的確な診断と治療を進めています。腎臓内科が創設され本格稼働しだした2016年からの腎生検数と診断疾患は以下の通りで、2019年末には、累計113例になっています。

腎生検症例数の推移

  2016年 2017年 2018年 2019年 合計
症例数 16 27 35 35 113

腎生検(113症例)の診断疾患名と各症例数

IgA腎症 39
糖尿病性腎臓病 18
微小変化型ネフローゼ症候群 15
ANCA関連腎炎(※) 14
腎硬化症 14
膜性腎症 14
巣状糸球体硬化症 7
紫斑病性腎炎 5
アミロイド腎症 4
悪性高血圧(血栓性微小血管症) 3
薬剤性腎症 4
メサンギウム増殖性腎炎 2
管内増殖性糸球体腎炎 3
多発性骨髄腫
(Cast nephropathy, 軽鎖沈着症)
4
間質性腎炎 1
Tafro症候群 1

(※)ANCA関連腎炎は以下を含む
顕微鏡的多発血管炎; 多発血管性肉芽腫症; 炎半月体形成性糸球体腎炎; 壊死性半月体形成性糸球体腎炎

血液浄化療法について

透析/移植療法(腎代替療法)

慢性あるいは急性の腎不全に陥り終末期に至った患者さんには、腎代替療法: すなわち、血液透析療法、腹膜透析療法、そして腎移植の説明を行って、本人・家族と相談の上、選択・決定しています。
2016年から2019年にかけて透析療法を導入した症例数は以下のとおりです。

  2016年 2017年 2018年 2019年
糖尿性腎臓病 18 27 27 35
慢性糸球体腎炎(IgA腎症を含む) 4 4 9 6
腎硬化症 5 4 8 13
多発性嚢胞腎(ADPKD) 0 2 1 1
その他 8 5 3 11
合計 35 42 48 66

石切生喜病院ではこの4年間、新規血液透析導入数が増えて、維持透析については、患者さんが通院しやすい近くの透析施設にもお願いしていますが、石切生喜病院での症例数は210症例で推移しています。

なお、腹膜透析療法を選択され実施している症例は、7症例になっており、腎不全の原因疾患の内訳は以下のとおりです。

  • 糖尿病性腎臓病: 3例
  • 慢性糸球体腎炎(IgA腎症): 2例
  • 腎硬化症: 1例
  • 肥満関連腎症: 1例

また、腎移植を希望され、移植を行った症例は、1症例です。

特殊血液浄化療法

透析療法以外の特殊血液浄化療法として、血漿交換 (PE)、白血球除去療法 (L-CAP)、ビリルビン吸着療法 (Bil-A)、エンドトキシン吸着療法 (PMX)、LDLアフェレーシス (LDL-A) など、年間30~50症例に実施しています。



診療スケジュール

 
朝診 9:00-12:30 1 立石 福田(裕) 小川 今西 笠屋 -
2 - - - - - -
昼診 14:00-16:00   - - - - - -
夜診 18:00-20:00 1 立石 - 福田(裕) - - -
2 - - - - - -

(2018.7.1.現在)

担当医師のご紹介

【部長】
立石 悠
たていし ゆう

日本内科学会認定内科医・内科指導医
日本腎臓学会腎臓専門医
ICD(インフェクションコントロールドクター・日本感染症学会)
*臨床研修指導医

大阪市立大学医学部臨床准教授

笠屋 拓也
かさや たくや

日本内科学会認定内科医・内科指導医
日本腎臓学会腎臓専門医
日本透析医学会専門医

福田 裕介
ふくだ ゆうすけ

日本内科学会認定内科医

【副院長・血液浄化センター長】
今西 政仁
いまにし まさひと

日本内科学会認定内科医・内科指導医
日本腎臓学会腎臓専門医・指導医
日本透析医学会専門医・指導医
日本循環器学会認定循環器専門医
日本高血圧学会高血圧専門医・指導医
日本医師会認定産業医

日本内科学会近畿支部評議員
日本腎臓学会評議員
日本高血圧学会評議員