PET-CT検査のお知らせ
当院PETセンターではPET-CTによるPET診療を実施しております。
また、皆さまの健康をお守りしがんの発見を目的とした”PET-CT検診”も実施しております。
PET-CT検査とは
がん細胞が正常の細胞に比べて多くのブドウ糖を取り込むという性質を利用して、放射線薬剤FDG(ブドウ糖類似PET検査薬)を体内に投与し、特殊なカメラで撮影をする検査です。
臓器のかたちを画像化する検査(X線CT)とPET検査を組み合わせたPET-CT検査により、部位や形態を特定することができます。
PET検診の対象者
日本核医学会・臨床PET推進会議では、PETによるがん検診を次のような方に積極的に勧めています。
- 中高年者(特に50歳以上)
- 近親者にがんになった人がいる方
- 喫煙など、がんの危険因子をもつ方
このうち一つでも当てはまる場合
PET-CT検診の利点
- 全身の臓器、多くの種類のがんについて検査できます。
- 4時間以上の絶食は必要ですが、飲水は可能であり、検査は仰向けで寝ているだけです。(約20分)
- PETの検査とCTの検査の両方を行うことで、より正確な診断が可能となります。
(当院では、PET-CT専用機のため、CTも撮影致します。)
- 腫瘍が良性か悪性か、またその悪性度を見分ける目安となります。
- 過去にがんの治療の経験がある場合、転移や再発の発見に有用です。
PET-CT検診の項目と検査の流れ
がん検診においては、それぞれの検査法の長所を生かし欠点を補うためにも、単独よりCTやMRI、超音波検査などを組み合わせて実施する方が安心です。当院では、次のようなコースをご用意致しております。
検診コース内容
【PET検診】 月曜-金曜 来院~帰宅(約3~4時間)/ 検診結果は約2週間後に郵送
PET総合検診(PET-CT、血液検査、腫瘍マーカー、甲状腺エコー、腹部エコー、頭部MRI、骨盤MRI)
PET-CTと他の診断機器を組み合わせて、がんを総合的に診断します。
- 検査
- 検査項目
- PET-CT
- 頭頂部~大腿部
- 血液
- 貧血、肝機能、脂質、腎機能、血糖、HbA1c、炎症性反応、腫瘍マーカー、HBs抗原、HCV抗体
- 検尿
- 細菌、PH、蛋白質、糖、ケトン体、ウロビリ、ビリルビン、潜血、沈渣
- 検便
- 便潜血(2日法)
- エコー
- 上腹部、甲状腺
- MRI
- 頭部、骨盤部
- その他
- 喀痰、身体測定
PET基本検診(PET-CT、血液検査、腫瘍マーカー)
- 検査
- 頭頂部~大腿部
- 血液
- 貧血、肝機能、脂質、腎機能、血糖、HbA1C、炎症性反応、腫瘍マーカー、HBs抗原、HCV抗体
- 検尿
- 細菌、PH、蛋白質、糖、ケトン体、ウロビリ、ビリルビン、潜血、沈渣
- 検便
- 便潜血(2日法)
- その他
- 喀痰、身体測定
PET単独検診(PET-CT)
- 検査
- 検査項目
- PET-CT
- 頭頂部~大腿部
- その他
- その他
PET-CT検査の流れ
❶ PET総合検診(5~6時間) |
❷ PET基本検診(2~3時間) |
- 受付
- 精算
- 身長・体重
- 尿検査
- エコー
- MRI
- 更衣
- 問診
- 採血
- FDG投与
- 安静1時間
- PET-CT撮影
- 安静30分
- PET-CT撮影2回目
- 帰宅
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- 受付
- 精算
- 身長・体重
- 尿検査
- 更衣
- 問診
- 採血
- 排尿
- FDG投与
- 安静1時間
- PET-CT撮影
- 安静30分
- PET-CT撮影2回目
- 帰宅
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※総合PET-CT検診のエコーでは、PETで判りにくい原発性肝がん、甲状腺などを診断する目的で行います。
※MRI検査は、PETで判りにくい原発性脳腫瘍、膀胱がん、前立腺がん、子宮頸がんなどを診断する目的で行います。
※保険診療によるPET-CT検査も実施致しております。各診療科で受診され、ご相談ください。
PET-CTの注意事項
- 絶食について
血液内のブドウ糖濃度が高いと、腫瘍組織へのFDGの集積が悪くなるためPET-CT検査はできません。血糖値が低した状態での検査が望ましく、最低でも4時間程度の絶食が必要となります。耐糖能の低下した患者さま(膵臓から分泌されるインスリンの不足、もしくはインスリン抵抗性により血液中のブドウ糖が消費されにくくなった状態:境界型糖尿病)では、6時間程度の絶食が望ましいとされています。
- 飲水について
PET-CT検査前から、積極的に水または緑茶を飲用して頂きます。飲水で期待される効果は尿の排泄を促すことで、腎~膀胱のFDGを希釈し、画像にアーチファクト(障害陰影)を生じさせないようにする事と、体外へ早くFDGを排泄させることで、患者さま自身の被爆量を減らす効果が期待されます。膀胱に高濃度のFDGの尿が停滞すると、断層画像を作る過程でアーチファクトを生じ、膀胱周囲の病的集積の判断を不可能にすることがあります。
- 運動の制限について
FDGの投与前後に骨格筋を動かすような運動を行っていると、その骨格筋にFDGが集積します。実際的には待ち時間の間、座って読書をしたり、テレビを見たりトイレに立つなど、通常の待ち時間の過ごし方で問題となるような骨格筋への集積が生じることはあまりないと思われます。しかし、前日に水泳、テニス、体操などの激しい運動をしていた筋肉に集積することがあります。おしゃべりをすると喉頭の筋肉に集積を示したり、FDG投与前後に読書や映画鑑賞をしたりすると、眼球運動を司る外眼筋への集積を示すこともあり、FDG-PET検査時には運動を控えるだけでなく、会話、読書などもできるだけ控え、外部からの刺激が少ない静かな部屋で安静を保つことが望ましいとされています。
検査結果について
検査結果の報告方法は原則郵便にてお送り致します。その際、PET画像とCT画像または両画像の合成画像を見ることができるCDを同封致します。
検診結果は約2週間、保険診療は約3日ほどでお送りさせて頂きます。但し、休日をはさんだ場合は遅れる場合があります。
検診後、面談希望の方は、検査終了時にお申し込みください。(総合PET検診のみ)
PET検診は、どのくらいの間隔で受ければよい?
検査をうける頻度については、年齢や危険因子の有無によって違います。がんになったことのない人でも、1~2年に1度の受診が一般的で、PET総合検診と消化器系の検診や脳ドックなどを組み合わせたり、交互に実施するなどの方法があります。
検診の予約方法と連絡先
PET-CT検診は予約制です。お電話にて、健診センターへお申し込みください。
健診センター
TEL:072-986-3604(直通)
FAX:072-986-3622
【受付時間】平日9:00~17:00、土曜9:00~12:00