診療科・部門紹介

DEPARTMENT

消化器内科

施設認定

  • 日本消化器病学会専門医認定施設
  • 日本消化管学会指導連携施設
  • 日本消化器内視鏡学会指導施設
  • 日本臨床腫瘍学会認定研修施設(連携施設)

当科について

消化器内科が診断・治療を行う臓器は、食物が直接通過する消化管(食道・胃・小腸・大腸)と消化管と密接に関係する臓器(肝臓・胆道・膵臓)に大別されます。

腹痛、嘔吐、吐下血、下痢、便秘、黄疸等消化器症状を訴える患者さまに対して症状の起こり方・誘因等を聞き取り、考えられる症状に応じた種々の検査に基づいて診察することで病気を確定させ治療を行います。

また消化器内科で扱っているがん腫としては、食道、胃、大腸、肝胆膵と多岐にわたっています。個々の症例については、適時消化器外科とカンファレンスを行い、ガイドラインに沿った治療を行っております。

主な疾患

胃がん

胃の壁は下図のように5つの層からできており、がんは粘膜から発生し、徐々に横方向・縦方向に拡がっていきます。進行度は、深さによって2つに分けられ、病変が粘膜下層までに留まるものを早期胃がん、深く拡がって固有筋層まで達したものを進行胃がんといいます。
早期胃がんの治療方針と内視鏡治療の適応
早期胃がんの治療方針は、横への拡がり(大きさ)、縦への拡がり(深さ)、
がん細胞の組織型などから決定されます。内視鏡治療の適応は、「リンパ節転移の可能性がほとんどない胃がん」です。一般的に、粘膜から粘膜筋板に留まるがんであれば内視鏡治療が可能と言われています。内視鏡治療は外科手術と比べると、入院期間が短い、全身麻酔が必要ない、治療後の痛みが少ない、偶発症が軽く少ない、お腹の皮膚に傷がつかない、胃が残るため手術後も今まで通りの食事ができるなどのメリットがあります。デメリットとして、切除したがんの病理(顕微鏡でがんをみる)検査の結果次第で、追加で外科手術が必要になる可能性があります。

食道静脈瘤

食道静脈瘤は、主に肝硬変の患者さまにみられる病気です。破裂すると大量に吐血し、時には生命に関わることもあります。

主な検査法

消化管の診断には、上部消化管内視鏡検査および大腸内視鏡検査が重要な役割を果たしています。一般に、内視鏡検査は、苦痛が多いものと思われていますが、前処置の工夫と機器の進歩により、以前よりかなり苦痛の少ない検査となっています。当院では、検査直前に鎮静剤を使用することで、不安を解消し、検査の苦痛を減らすように工夫しています。 胃・大腸内視鏡検査は、小さな病変を見つけることが可能で、病変部から組織を一部採取し顕微鏡で調べること(生検)で、より正確な診断を行います。早期の胃がんや大腸がんは、症状がなく検査で偶然に発見されることがほとんどです。早期がんの発見には、定期的に検査を受けることが重要です。

肝臓・胆道・膵臓の診断には、腹部超音波検査・CT・MRI・ERCP(内視鏡的逆行性胆道膵管造影検査)・腹部血管造影などを行っています。 腹部超音波検査は、苦痛がなく簡単に行える検査で、腹部の診断には非常に有効です。超音波検査の結果を参考に、CTなどを用いより詳しく検査を行います。最近では医療技術の向上により、内視鏡的治療の範囲や超音波装置を用いた治療が飛躍的に広がってきています。当院でも、内視鏡や超音波検査装置を用いた検査や治療を数多く行っています。

上部消化管内視鏡検査

食道・胃・十二指腸を観察します。胃潰瘍、胃がんなどの診断に有用です。最近は、診断だけでなく治療にも幅広く用いられています。ポリープに対するポリペクトミーや早期胃がんに対する内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)によりがんの早期治療が行えます。胃・十二指腸潰瘍からの出血に対する止血術や、食道静脈瘤出血に対して静脈瘤結紮術(EVL)や硬化療法(EIS)を行っています。

大腸内視鏡検査

肛門よりスコープを挿入し全大腸および小腸の一部(回腸末端)を観察することができます。以前はかなり苦痛の多い検査でしたが、腸管洗浄液による前処置と内視鏡機器の進歩により、かなり改善されてきています。炎症性腸疾患や大腸がんの診断に用いられます。大腸内視鏡検査時にポリープが発見された場合は、大腸ポリープに対するポリペクトミーを行っています。

腹部超音波検査

お腹にゼリーを塗り探触子をあて腹部臓器を調べる検査で、全く苦痛がありません。主に肝・胆・膵・脾・腎を検査しますが時に胃・小腸・大腸の病変の発見に役立つこともあります。C型慢性肝炎などに対する肝生検は、超音波装置を用い安全に行えます。また、治療にも幅広く用いられ、肝臓がんに対する経皮的エタノール注入療法(PEIT)を行っています。

ERCP(内視鏡的逆行性胆道膵管造影検査)

胆管や肝臓にできる病気(がん・結石・炎症など)を見つけた場合に行う検査です。口から内視鏡を挿入し、十二指腸にある乳頭部という胆管・膵管の入口まで進めます。乳頭部から胆管や膵管に造影チューブを入れ、造影剤を注入しレントゲンを見ることでがんや結石がないかを調べます。組織の一部を採取して、病理(顕微鏡でみる)検査に提出したり(生検)、胆汁や膵液を採取する(細胞診)こともあります。
治療が必要と判断した場合、内視鏡的胆道ドレナージ術(ERBD・ENBD)や内視鏡的乳頭切開術(EST)、バルーン拡張術(EPBD)を引き続き行います。

EUS(超音波内視鏡検査)

超音波検査には2種類あり、
①内視鏡の先端から細い超音波の機械を出して検査する方法で、比較的近いところしか見えません。食道・胃・大腸などの表面から見えない腫瘍(粘膜下腫瘍)や、がんの深さを検査します。
②内視鏡の先端に超音波の装置が搭載された専用の内視鏡で検査する方法です。通常の画像検査では診断することのできない膵臓・胆のう・胆管の早期がんなどの小さな病気を発見するための検査です。体表面からの腹部超音波検査と違い、消化管の空気や脂肪などにより画像が不鮮明になることがないため、最近では小さな早期の膵がんも発見できるようになってきています。カメラが通常の胃カメラよりやや太いので、麻酔をかけて点滴をしながら検査を行います。

EUS-FNA(超音波内視鏡下穿刺吸引法)

EUSで観察された病変に針を刺して、細胞や組織を採取する検査法です。この検査は注射を刺す程度の太さの針で直接病変を刺すことで腫瘍の細胞や組織を得ることができる検査です。細胞や組織は病理検査を行い腫瘍の確定診断が可能となります。検査を行う対象となるのは消化管から観察が可能な病変(消化管疾患に限らず)で、具体的には①膵腫瘤性病変、②消化管粘膜下病変、③後縦隔腫瘤・腫大リンパ節、④腹腔内腫大リンパ節などです。現在では世界的に普及している内視鏡的手技です。この検査を行う場合は経過観察のため一泊入院が必要になります。
外科的な開腹・開胸生検と異なり、皮膚に傷も残らず、翌日から食事も可能で体に負担の少ない検査です。  以下の場合は、手技に伴う危険が大きく、一般的に検査ができません。①出血傾向がみられる方、②病変が明瞭に描出できない・穿刺ライン上に血管やがんが介在するなどの手技的問題がある場合です。これらの項目を慎重に評価した上で、実際の検査にあたっています。
 

偶発症(合併症):EUS関連の検査では稀に出血・穿孔・ショックなどの偶発症を起こすことがあります。全国集計では偶発症の頻度は0.024%です。EUS-FNAで組織を採取した際には出血・感染・穿孔・膵炎・消化管穿孔(腸に穴が開くこと)・腹膜播種(悪性腫瘍がお腹の中に散らばること)などの偶発症を起こす場合があり、その頻度は0.5~2.5%とされています。その際には追加の治療や入院の延長・緊急手術などの可能性があります。

腹部血管造影

最近では、診断のみに行われることは少なく、消化器内科では主に肝細胞がんに対する治療(TAE)を行っています。

主な治療

がんによる死亡率は近年さらに上昇しており、特に胃がんと大腸がんは、男女問わずに大きな割合を占めています。でも安心して下さい、消化管(食道・胃・大腸)がんは、早期発見・早期治療をすることで、治る可能性が高いがんです。そのため、われわれ消化器内科医は日夜、診療技術の向上(早期の段階でしっかりと見つけること)と、治療技術の向上(しっかりと治すこと)に取り組んでいます。

内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)

早期の消化管がんが見つかった場合、まずは拡大内視鏡という、拡大(虫メガネ)機能のついた特殊なカメラを使って、最大倍率100倍でしっかりと病気の範囲を調べ、内視鏡(胃カメラまたは大腸カメラ)を使ってがんを切り取る手術(これを内視鏡的粘膜下層剝離術、通称ESDと呼びます)ができるか十分に見極めます。ESDで切り取れると判断した場合、後日入院し治療させて頂きます。
ESDは、内視鏡(胃カメラまたは大腸カメラ)から専用の電気メスをだして、がんを少しずつ剥ぎ取るような手術です。しっかりと静脈麻酔をかけて眠ってもらった状態で行うので、患者さまに苦痛はありません。治療時間は、部位や大きさによって異なり、1時間で終わる場合もあれば数時間かかる場合もあります。入院期間は5~6日程度です。
早期胃がんに対するESDは2006年から保険適応となり、現在は早期食道がん、早期大腸がんにも保険適応が拡大し、一般的に行われている治療法です。当院は大学病院で経験を積んだ消化器内視鏡専門医または指導医が治療を行います。
ESDは外科手術(お腹を開けて胃や大腸を切除する)と比べると、入院期間が短い・治療後の痛みが少ない・お腹の皮膚に傷がつかない・胃が残るため手術後も今まで通りの食事ができるなどメリットが多いですが、その分切り取れるがんは「早期がん」に限られています。

 

(オリンパス お腹の健康ドットコム より引用)

(オリンパス お腹の健康ドットコム より引用)

内視鏡的粘膜切除術(EMR)、ポリペクトミー

内視鏡的にポリープを切除する治療です。大腸ポリープの中には、がんに進行するものがあります。がんを未然に防ぐため、ポリープの段階で切除することが重要です。当院では、大腸内視鏡検査時に、ポリープが発見された場合は当日にポリペクトミーを行っています。
術後に出血と大腸穿孔の危険性があり、1泊2日の入院が必要です。

内視鏡的胆道ドレナージ術(ERBD・ENBD)

総胆管結石や胆管がん、膵がんなどによって起こった、胆管炎・閉塞性黄疸に対して行います。胆管炎は時に敗血症となり、生命に関わる病気です。胆管に詰まった胆汁を排出(ドレナージ)するために、胆管にチューブを入れます(プラスチックまたは金属)。
チューブには、十二指腸に排出する場合(ERBD)と鼻を通して体外に排出する場合(ENBD)があり、状況や病気の種類に応じて使い分けます。

内視鏡的食道静脈瘤結紮術(EVL)・内視鏡的食道静脈瘤硬化術(EIS)

当院では、破裂の危険性のある食道静脈瘤に対し、予防的にEVL・EIS等の治療を行っています。EVLは、食道静脈瘤を輪ゴムのようなもので、結紮し静脈瘤を消失させます。EISは、静脈瘤の中に直接硬化剤を注入して、静脈瘤を治療します。どちらを行うかは、患者さまの状態と静脈瘤の形態を検討し決定しています。

内視鏡的乳頭切開術(EST)、バルーン拡張術(EPBD)

乳頭部(胆管・膵管の入口)を電気メスで切開(EST)したり、バルーン(小さな風船)で拡張(EPBD)したりすることにより、胆管・膵管の入口を広げる方法です。結石を取り出す場合や、金属のチューブを入れる場合などに必要になります。

肝動脈塞栓術(TAE)

肝細胞がんの治療に用います。腹部血管造影を行い、がんを栄養とする血管から抗がん剤や血管を閉塞させるために塞栓物質を注入し、がんを治療します。

診療スケジュール

朝診
9:00~
(受付 7:00-12:00)
昼診
※予約制
14:00~
(受付 13:00-16:00)
夜診
18:00~
(受付 16:00-19:30)
朝診 1診 木下 山上 木下 橋村
2診 宮地 森口 山上 宮地 水野 森口
3診 橋村 福井 金澤 渡邉受付11:30迄 片之坂 水野
昼診※予約制 - 肝炎外来
宮地
- - - -
夜診 1診 山上 宮地 森口 木下 水野 -
2診 福井 橋村 - 片之坂 金澤 -

2022.12.1.現在

担当医師のご紹介

山上 博一

やまがみ ひろかず

部長
  • 資格
  • 日本内科学会認定内科医・内科指導医
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本消化器病学会消化器病専門医・指導医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
  • 日本消化管学会胃腸科専門医
  • *臨床研修指導医
  • 学会役員
  • 日本消化器病学会近畿支部評議員・学会評議員
  • 日本消化器内視鏡学会近畿支部評議員・学術評議員

宮地 克彦

みやぢ かつひこ

副部長・肝炎センター長
  • 資格
  • 日本内科学会認定内科医・内科指導医
  • 日本消化器病学会消化器病専門医・指導医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医
  • 日本肝臓学会認定肝臓専門医・指導医
  • *臨床研修指導医
  • 学会役員
  • 日本消化器病学会評議員
  • 日本消化器病学会近畿支部評議員

木下 陽亮

きのした ようすけ

副部長
  • 資格
  • 日本内科学会認定内科医・内科指導医
  • 日本消化器病学会消化器病専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医

橋村 直英

はしむら なおひで

医長
  • 資格
  • 日本内科学会認定内科医・内科指導医

水野 雄貴

みずの ゆうき

  • 資格
  • 日本消化器病学会消化器病専門医
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医

森口 明宣

もりぐち あきのぶ

  • 資格
  • 日本内科学会認定内科医

片之坂 友喜

かたのさか ゆき

福井 純毅

ふくい あつき

金澤 里映

かなざわ りえ

林 勝吉

はやし かつよし

顧問
  • 資格
  • 日本内科学会認定内科医・内科指導医
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本消化器病学会消化器病専門医・指導医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
  • 学会役員
  • 日本消化器内視鏡学会功労会員
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